ハングル能力検定協会より、問題文を載せるなとクレームがきたので、その部分を削除しました。
[4級・筆記試験の解説・講評]
―前回との比較―
<難易度>前回並み。
<問題語数>前回並み。
<問題内容>問いが一部変化。
여러분,안녕하십니까?
第1問の音声問題で、4級の出題基準で出題された項目は、
鼻音化・激音化・流音化・数詞が関わる濃音化
です。
前回は、
鼻音化・激音化・口蓋音化・未来連体形後の子音濃音化
で、鼻音化と激音化はあらゆる語句,表現の中で頻出なので、これまでさんざん学んでこられたと思います。
2)での激音化について、もしかすると、綴りはこうなのに、なんで発音がこう変わるんだろうと思っている方がおられるかもしれませんね。
ハングルの各発音変化は、濃音化のように、ルールのようでルールじゃないのもありながら、音声学がご専門の方に指摘されるのを承知で押さえてしまえば、
〔(韓国語の事情で)音で意味を伝えるうえでの工夫〕
といえます。
専門的なことは知らなくても、それぞれにはきちんとした理由があります。
続いて、第2問・第3問の単語テストで、第2問は5級でも出題されている形式ですね。
正答/不正答の差が5級より小さいです。
多くはパッチムで、確かにこれらは、いざ書くとなるとなかなか正確にできないものです。
普段から書くことをされていますか。
スマホから指が離れられないでいませんか。
これのせいで猫背になる人や、肩こり,頭痛の人が増えたというのもよく分かります。
誰かと一緒にいても、目線は目の前の人にではなく、スマホにくぎ付けだったり…
それをされる側にとっては、こんな失礼なことは無いと思うのは講師だけでしょうか。
以前ある生徒さんが、単語の覚え方について、結局「音読すること」にたどり着いたとおっしゃっていました。
本当にそうですね。
例えば、ノートに書く時、書いている内容を声に出さず、ただ書いているだけなのは、表現を選ばなければ、時間の無駄です。
常に手と口を動かしましょう。
今回の出題では、3)で注意したいです。
この語をはじめ、パッチムのお引越し(連音化)と綴りが、ご自身の中で分けられているかを確認しましょう。
これは、日本語ネイティブの習性で、母音と子音をとにかく合わせたがるんですね。
自分達日本語ネイティブは一般的に、それぞれの音が独立していると捉えるのが苦手です。
母音で終わるとしっくりくる語感を持っているからとか、表音文字を使っていないからとか、いろいろ考えられますが、ハングル(韓国語)の音感覚をいち早く身に付けましょう。
続く第4問で、正答不正答の違いは、変わらず明らかです。
1)の 맞은편 は、知っておくと便利で、もちろん超日常語ではありながら、会話練習で採り上げられたことがあるでしょうか。
そして3)절대로 は、日本語「絶対に」のようには使えず、それこそ‘絶対’ではないものの、否定表現を修飾します。
例)다음 주에는 절대로(×) 갈 거예요.(来週は‘絶対’行きます)
この場合は 꼭 がよいです。
では第5問の語彙問題です。
どれも、これまで覚えてきた単語から‘普通に考えれば’正解できるものばかりですが、3)に並んでいる各副詞が修飾する用言の時制まで押さえましょう。
1)역시 <過去・現在> 2)앞으로<未来>
3)아까<過去> 4)만일<未来>
続く第6問の言い換え問題で、前回より平易ですね。
別段、チェックすべきところはありませんが、2)のように、会話で (으)러 をそろそろ自然に使えるようにしましょう。
一応確認で、後続は移動を表す動詞(가다,오다,다니다 など)に限られますね。
では第7問の活用問題で、不規則活用の知識を確認する問題です。
問題数から、4級での不規則活用全てが採用されています。
ということは、これらがこれから毎回全て出てくると予想できるので、テキストできちんと学び、ここで5点を獲っておきましょう。
身に付けるコツの一つとして、知らない人にこれらを説明できるようにまでしておきましょう。
当校の学習活動では、各不規則活用を学んだ後、講師が挙げた例単語で不規則活用を説明し、講師も他の生徒さんに混じって聞き役になることをやっています。
ちなみに4)오르다 のような르不規則について、今のうちに으不規則と区別できるようにしましょう。
따르다 や 치르다 などは으不規則です。
続く第8問で、今回は助詞が2問と、連体形,慣用表現が1問ずつ出題されました。
連体形が採り上げられるのは、現出題形式に改訂された第50回以来初めてです。
その2)では、( 28 )直前の 지금 が正答根拠ですね。
訳は「通っている会社」とできます。고 있다 は要りません。
連体形は、4級(初級)での重要文法です。
過去・現在連体形はすぐ言えたり書けたりできるようにしておきましょう。
一方で、未来連体形は、日本語ネイティブにとって発想の転換がいるので、今は後回しにしておいても、基本的には構いません。
第9問の挨拶・相づち表現問題を経て(ご不明な点はご質問ください)、第10問の会話文問題は、とても平易です。
問題文のような会話をする機会があればバッチリで、無いなら無いで、この手の会話を聞き取れるようにしましょう。
音読です。それこそ、のどが痛くなるくらいにですよ!
それでは、第11問・第12問の文章問題で、問いは穴埋めと内容一致です。
聞き取り問題も含めて、これからの試験利用のためにあえて覚えておくと、あらゆる問題形式で一番難しいのは、この内容一致です。
内容一致は、聞き取りであれ読解であれ、問題文全体と対照しなければならないからです。
しかも、その対照する(させられる)箇所は、ほとんどが具体的な語句,表現が並んでいて、そうであるほど、検討する度合いは仔細です。
ということで、ここでは第11問【問2】を見ます。
先のように確認はしましたが、内容の正誤を訊く箇所はほぼ決まっています。
受検者に問題文の内容把握度を訊こうとすると、自然とそうなるんですね。
1)아주 힘듭니다 → ×
2)못 먹습니다 → ×
3)공원에서 운동합니다 → ○
4)(공원이) 없습니다 → ×
正誤を出す箇所が見事に揃っています。
正答③では、뛰다 と 운동하다 が言い換えられていますが、뛰다 を知らなくても、他の不正答選択肢が、基本語で設けられた不正答根拠から、次々と消すことができるので大丈夫です。
続いて第12問です。
【問1】の文脈を問う問題で、今回受験された皆さまの中で、믿다 を覚えている方がどれだけおられるかが、少し気になります。
通常、今はそうそう使う機会が無く、ただ覚えるだけの部類に入ることが多い語だからです。
誰かに対して「信じる」云々を、しかも韓国語でいう機会は、一概にはもちろんいえないものの、そうそうなさそうです。
ちなみに、日本語「試合」は、韓国語で 경기[競技] という方が多いです。
それは例えば、野球(야구)でもサッカー(축구)でも、韓国語では 경기 です。
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