ハングル能力検定協会より、問題文を載せるなとクレームがきたので、
その部分を削除しました。
[3級・筆記試験の解説・講評]
―前回との比較―
<難易度>前回並み。
<問題語数>前回と同じ程度。
<問題内容>前回と変わらず。
여러분,안녕하십니까?
4級からここにステップアップし(初回からこの3級を受験された方もおられるでしょうね)、
ご覧の通り/お聞きの通りの変わりっぷりをどうお感じになったでしょうか。
そして3級となると、再挑戦という方もおられると思います。
ちなみに講師は大昔に2回目で合格しましたが、1回で合格したというお声ももちろん聞いています。
その分、韓国語を通じた世界がぐっと広がります。
韓国語を使えているという感覚も、実感できる形で少しずつ得られます。
第1問の音声問題で採り上げられた項目は、3級で問われるもので、
ㄹの鼻音化・パッチムの子音化・漢字語の例外的濃音化
です。
前回は、
ㄹの鼻音化・パッチムの子音化・合成語の濃音化
で、毎回出題される発音ルールが決まっているので、対策がしやすい一方で、
ここは自分で発音通りの表記をかけるようにしておきましょう。
選択肢があると、曖昧な知識でも正解してしまい、
自分は韓国語の発音ルールを理解できていると勘違いしてしまうからです。
1)は第48回でも採り上げられましたね(심리적으로)。
ㄹ の鼻音化について、自分達日本語ネイティブが文字のまま発音しようと思えば発音できる中、
日本語にもこれと同じ例があります。
例)「あせ‘る’なよ」 → 「あせ‘ん’なよ」
「そうす‘る’ねん」 → 「そうす‘ん’ねん」
「や‘ら’ないよ」 → 「や‘ん’ないよ」
日本語では『撥音化(はつおんか)』と呼ばれるルールで、組み合わせも同じですね。
そして、2)のパッチムの子音化(‘絶音化’ともいわれます)は、ここ最近連続で出題されています。
しかも、副詞 못 がからむパッチムの子音化は、
못 알아듣겠어요(第49回)
못 알아보겠다(第50回)
못 왔어요(第44回)
と常連さんです。現出題基準以前でもそうです。
正解できるだけでなく、ぜひ聞き取れるようにもしておきましょう。
3)사건 は的中しました。
同じルールを持つ漢字語に、성격[性格],조건[條件] があります。
では第2問の語彙問題です。6問だけですが、全問正解できましたか。
2)の正答語 치다 は[打]というコアイメージを持っています。
例えば、トウミに載っている日訳(4級も含めて)、このイメージで一括りできます。
それはたとえ([試験を]受ける,経験する)であってもですね。
もちろん、([試験を]受ける)には 보다 もありますが、
これは視界に目的語(試験)を受けて、それに対して処理を施すことまでを表しています。
そして3)で恒例の副詞問題は、正解率が低かったかもしれません。
出題歴はあります(第29回,48回)。
もちろん、不正答選択肢語も含めて、副詞が持つ文法に合わせて、
修飾する用言の種類まで押さえておきましょう。
続く5)は、韓国語で数少ない受身語が出題されて、
6)では、会話文の内容から正直に選びましょうというものです。
밥 と 맛 ですしね。
難易度は前回より易化しました。
旅行するにおいても知っていたい、いや、ハン検対策以前に、
旅行で覚えられる単語も出題されているからです。
第3問・接続表現問題で、恒例の助詞問題1)では、
もし②と④どちらかを選ばれた方がおられたら、もう一度助詞を学び直しましょう。
ここでは〔무슨 일 = 자기가 하고 싶은 것〕が成立しているのと、
무슨 が[不特定]を表すことが正答根拠です。
무슨 が疑問詞でないのは、疑問文ではない文に含まれているからです。
③ 이야말로 はその逆ですね。
2)と3)も該当日訳で解けますが、
2)が的中した中で、前後が<因果関係>にあり、
노래가 끝나다 を前提に後文の結果に続くので、
同じ因果関係でも、②は前文が未来時制なので×です。
そして3)でも的中しました!
前後の 하다 が同じ主語で、すると前の 하다 は修飾語です。
正答④以外は接続表現で、修飾語になれないですね。
突き詰めれば、例えば接続語尾 ~아/어서は修飾句を作ると解釈できますけどね。
そして4)で問われている文法を知り、ぜひ使えるようにしましょう。
日本語ネイティブが苦手としている接続表現の代表選手 다가 です。
文脈は累加の<因果関係>ですが、그러다 が指しているのは前文の 자다 です。
で、そこにあるのは 일어나다 ですよね。
でも事実上 자다 です。というのも、
A:빨리 일어나요![命令] → [命令]は発話時と反対の動作を含む → 일어나요 の反対は 자요
という、言語を問わない文法により、こう決まります。
例えば、勉強している人に「勉強しなさい!」とは言いませんよね。
その反対である、勉強していない人に「勉強しなさい!」と言わないと、文法が成立しません。
語学で文法というと、小難しく聞こえる言葉の響きから本当に嫌われていて、
その嫌われ方は、ともすればゴキブリと双璧を成す程ですが、
そこを飛び越えて、文法を駆使すると、正確さが増すわ暗記量は減るわで、
いいこと尽くしです。
余談で、ゴキブリだって、生態系の維持に貢献し、例えば腐食した植物を食べて消化し、
植物の成長に不可欠な窒素を土壌に放出していることで、
世界の森林の健全性を守っていたりします。
旺文社の『英検準1級 文で覚える単熟語』で得た知識です
そんな中、ここ数回の出題では、語句の知識を重点的に訊き、
その分接続表現の正誤判断にかかる負担を減らしているところが見られます。
文法を問う接続表現問題でさえも、協会が宣言した、これからの出題傾向を色濃く反映しています。
では、第4問の入れ替え問題です。
1)はよしとして、2)は 풀리다 から考えてみましょう。
풀리다 はいわゆる[解]で、その反対は[緊]ですね。
날씨 が[緊]から[解]になるのは何かとなれば④ですね。
寒いのは[緊]の状態だからです。
4)の慣用句言い換えはできましたか。
떼다 だけが[(対象から)離れる]イメージを持っています。
確かに、傍線部の 그만두다 と 떼다 の知識を直接訊かれてはいますが、
他の選択肢は全て 떼다 の反対、つまり[(対象に)向かう]イメージです。
余談で、그만두다 の意味が(辞める)である理由は、
〔그만[副詞・限界] + 두다[他動詞・状態保存]〕
で、[状態保存]が[限界]に達した、
つまりある場から離れるということで(辞める,辞する)です。
今回は、過去問研究の成果をあまり発揮できない構成なので、
難易度はやや難としますが、でも過去問に限らない3級対策ができていれば、
十分対応できます。
続いて第5問の同義語問題で、今回は前回変わった出題パターンを踏襲しています。
1)の漢字語を含んだ慣用句は、日本の韓国語界で有名です。
ハン検3級に限らず、学習段階がこのあたりまで進んだら、普通に触れる慣用句です。
そして2)では、싱겁다 が 농담 のような名詞も修飾することを押さえておきましょう。
まあ、농담 を知っていることが前提ですが…
3)の正答語 뽑다 は、第48回に続く出題です。
難易度は前回並みです。今回の方がやや解きやすそうですが。
ハングル検定対策各通信添削講座(3級,準2級,2級,1級)
(郵送版/データ版)
3級 全7回:24,000円(税込)
準2級,2級 全8回:32,000円(税込)
1級: 全8回:40,000円(税込)
ハングル検定2級語彙力強化講座
(郵送版/データ版)
全5回:20,000円(税込)
受講スタートはいつからでもOKです
資料をご請求ください
お問い合わせ
お電話 : 090-2613-1961
Eメール:nwoma0603@gmail.com
どうぞよろしくお願い申し上げます
ブロクランキングに参加中です
‘ぽちっと’押して応援くださればと思います
↓
コメント