ハングル能力検定協会より、問題文を載せるなとクレームがきたので、その部分を削除しました。
それでは第4問です。
1)は文の要旨を選ぶ問題です。
TOPIKで頻出の問いですが、
「要旨を選ぶ」とはつまりどういうことか
を、この問いを見たらすぐ思い出し、各選択肢をチェックしましょう。
この手の問いは、内容一致と違って不正答選択肢の内容も聞こえてはきたりするので、それと混同しないように注意します。
もちろん、「要旨を選ぶ」とありながら、単なる内容一致の場合もありますが、選択肢にある語句が問題文中に聞こえてくると、安心したり、それ見たことかとすぐに飛び付いてしまいますからね。
‘リスニングの読解力’が試されますね。
冒頭文が聞こえてきます。
文中の語句も気になるところですが、「えっ!?」というものが聞こえてきても、それらにかまっている暇はありません。
その後は、冒頭文に対して一般的にどんな内容が聞こえてくるものですか。
そこから後続の文も含めて、それらは文全体で何の役割を果たしていますか。
この問題文自体はたった3文でも、こうやって頭を動かしていると、文(音)が長いので聴解に緊張する最終文は、「要旨を選ぶ」において重要でないことが分かります。
冒頭文と続く第2文が累加関係で結ばれているのを聞き取れます。
自分で「要旨」を探し、④と結べます。
各選択肢では、①と③が、問題文を聞く前から不正答だと疑わしいですね。
その辺りも目に留まりましたか。
続く2)と3)は内容一致で(2)は合わないもの)、2)の選択肢チェックは楽ですね。主語が同じです。
ある商品が紹介されるようで、選択肢からは加湿や空気清浄をする機械についてのようです。
第1文 → ①が×
第2文 → ④が×
第3文 → ③が×
消去法で解けました。
文中では、やはり強力な語彙力(耳の語彙力)を訊いてはきます。
一方で、多少聞き取れない語句があっても、事前チェックした選択肢を頼りに、メモをすることなく取捨できる方が、試験問題解答という世界では優秀だと、講師は考えています。
そして、その強力な耳の語彙力を訊いてきたのが、次の3)です。
文のテーマはすぐ分かりますが、問題はその後ですよね…
ふたを開ければ、比較的平易な第2文で分かるのでいいですが、講師はこれに、問題作成法の根本をあらためて見ました。参考にさせていただきます。
前回に比べての難易度は、問いによってプラスマイナスゼロで同程度です。
では第5問,第6問で、2つの問いに答える問題です。
第5問では、
【問1】会話のテーマ
【問2】内容一致
で、【問1】では、②に引っかからないことの注意ですね。
釜山行ムグンファ号だけでなく、ソウルの市内バスでの件も述べられています。
もしここで、気持ち的に余裕が無いと、釜山行ムグンファ号での事件が聞こえてきた時点で、先の、
『選択肢にある語句が問題文中に聞こえてくるとすぐに飛び付いてしまう』
にハマってしまいそうです…
ちなみに【問2】の内容一致は平易です。
そして第6問で、
【問1】旅行が楽でない理由(合わないものを選ぶ)
【問2】文の要旨
ここではやはり【問2】の解答で、また「要旨」です。
‘リスニングの読解力’か、単なる内容一致か、問題文を聞いてみましょう。
で、結局ここは、発表された正答通り内容一致で、「要旨」なら「要旨」を訊いてほしいというのが、講師の正直な感想です。
ハン検2級をはじめとした、上級における本当の‘ハングル能力’の一つとは、「要旨」そのものである、自身が見たり聞いたりしたことの主だったことをまとめ上げ、それを発信した韓国語ネイティブの筆者や話者がいわんとしていることを、的確に掴める力ではないでしょうか。
“この文は/この人の話はこういうことです”と、韓国語で簡潔明瞭に説明できる力でもありますね。
講師も、韓国語の世界をはじめ、これが真にできるよう、日々努力しています。
余談の細かいツッコミで、林周禧[임주희]先生の声が末尾部分でかすれています。
おそらく、息継ぎがいいタイミングでできなかったのではないかと😁
では最後に、第7問の日訳問題です。
普段の対策学習では、リスニングでもあくまで‘自分の手で’訳しましょう。
このマーク式解答が、試験運営上止むなく執られているものです。
受験者が少なく、試験運営規模も現在ほどではなかった昔は、記述式日訳問題と、さらに書き取り問題(部分書き取り,全文書き取り)があったからです。
各問のポイントとなる部分をざっと確認していくと、
1)경황이 없다
3)말썽을 피우다 + 反語表現
4)反語表現
今回は2問も反語表現が採り上げられました。
‘自分の手で’訳す時も、直訳の疑問形ではなく、叙述形でサクッと訳せるようにしましょう。
2級,1級を目指す方でも、直訳される方が多いです。
ハン検上級では、反語表現が頻出であるのは明らかで、反語表現は叙述形で訳した方がいいことも、言語を問わずよく知られていることです。
韓国語上級者らしい日訳を目指しましょう!!
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