ハングル能力検定協会より、問題文を載せるなとクレームが入ったので、その部分を削除しました。


今回・第50回試験より、ハン検は聞き取り試験から始まり、途中休憩が無しになりました。


途中休憩については、これまで様々な意見が提出されていたので、この形式を歓迎していらっしゃる方は多いのではないかと思います。

ところで、試験問題解答のためのリスニングに限っては、全て聞き取れないと解答できない(してはいけない)わけではありません。
目的を持って必要な情報(ここでは[正答を出すための情報])を選別し、背景知識も時に動員して、先を予測しながら、内容を要約する練習もしたいですね。
隅から隅まで聞き取れるようにするための練習は、これからの会話(実用韓国語)のためにです。

ハン検のリスニング練習は、

(1)全てを聞き取るリスニング練習(音読・シャドーイング・ディクテーション)

(2)試験問題解答のリスニング(正解するために狙いを定めた聴解)


この2本立てでやっていきたいです。

とにかく、これらのうち(2)を実現させるために、まず聞き取り試験の音声が流れ始めたら、

最初の聞き取り試験全体の説明(55秒)、さらには各問の説明(平均30秒)の間に、選択肢を見ておかなければなりません。

 

現在の問題形式がもう長い間続いているので、過去問を見ておけば、試験中の説明は注意して聞く必要が無いですね。

 

その間に、各選択肢をできる限りチェックしておきましょう。

 

ちなみに、この解答速報・解説が冗長で簡潔さが無く、とても分かりにくいという指摘があり、ごもっともなことではあります。

 

その間、スリム化をはじめとした、解説の仕方も変わっては来ているんですが、今回から、試験終了とほぼ同時に正答が発表されているにもかかわらず、もしこの解説に目を向けてくださる方がお一人でもおられたら救われます。


ほとんど『徳を積む』心境で書かせていただいているこの解説を通じて、今回の問題を要所要所で振り返っていきましょう。

 

 

第1問はガラリと変わり、絵説明文問題にリニューアルしました。

前回までの第2問・絵問題2)が3問用意されています。

過去問中の形式ではあるので、とりあえず問題文を聞いてみましょう。

【質問】が何なのかも気になるところ、1)は夢の内容ということで、


비,바람,맞다

あれこれ単語を思い浮かべて放送を待ちます。

 

そして、音声からは②で 바람 が聞こえてきたので、これを選びます。

 

続く2)も、今までの過去問からでは、【質問】内容を想像しにくいです。

絵の説明に合うものは何かということで、何の語が聞こえてくると想像されましたか。

全部聞いてしまえば、④がすぐ消える中、その前の①~③でこんがらがった方がおられるかもしれませんね。

 

4級的‘聞いて分かる語句’を聞き取って、選択肢を取捨しなさいという問題です。

もしできなくても、あまり気になさらないでください。

特に連体形や補助用言の聞き取りは、これからの課題としていても十分です。

3)もまた、この絵から何について述べるだろうと、想像しにくいです。

これまでの過去問の絵と比べると、情報量が結構あるからです。

こういう場合は、主語を聞き取り、それに付いた(付随した)各語の正誤に集中しましょう。


あとは今までの過去問と同じ解き方です。

はじめての形式もあり、難化しました。



では第2問で、協会のHPでも予告されていた、説明している単語を聞き取る、説明語句問題です。

 

今までは3級のみにありました。
問題文が正答語を説明する文なので、問題文は自然と平易になり、これを聞き取れることが、正解への条件ですが、問題文の文型は、3級とやはり若干の差があります。

 

ㄹ 때や引用形に注意しながら聞き取ります。

この問題は、問題文をきちんと聞き取れるかに主眼が置かれた問題で、各選択肢語の聞き取り、そして正解したか否かより、問題文をどれくらい聞き取れたかを振り返りましょう。

 

ここでは、3)밥을 짓는 것/곳 がポイントです。

 

正確には で、普段から発音によほど注意していない限り、것 とも聞き取れる朗読で、講師はぶっちゃけ、はじめ炊飯器(밥솥)を想像しましたが😁さすがにこれは聞こえてくるわけがなく(4級の単語ではないからです)、④が聞こえてきて、 だと分かりました。

 

そして、音声を再度再生してみると、確かに 곳 と、唇を縦に開けて発音しているのを窺い知れます。

 


では、第3問の応答文問題で、全3問から5問に増えました。


応答文とはいわゆる‘問答’なわけですから(全てそうとは限りませんけどね)、事前の選択肢チェックをバッチリやっておき、疑問詞に注意しながら聞き取ります。

そう準備しておくだけでも正解率が変わってきます。

そして、将来会話ができるようになるためにも、ある意味、筆記問題よりこれの方をバッチリ解答できるようにしたいですね。

たとえたった1往復の会話で、返答は文字で示されていてもです。

 

まず1)で、各選択肢がバラエティに富んでいます。

選択肢チェックに余裕があれば、これらで答えられる文句を、日本語ででも想像できますが、

あの異常な空間で、次々と聞こえてくる音を聞き取って、解答するという作業をしながらとなると、難しいかもしれませんね…

こういう時は、会話の原則の一つに従って、発話の主語人称に焦点を当てましょう。

これは会話の主とも言えて、各選択肢はそれぞれ、

 

① 1人称複数(聞き手と話者) ② 1人称(話者)
③ 2人称(聞き手) ④  2人称(聞き手)


であるのをチェックしておきます。


すると、問題文は主語が2人称で、つまり話者が会話の主なので、主語1人称の②を選ぶ、という解法です。

こうすることで、各選択肢の細かな意味(訳)は関係無くなります。

これは、英語講師の‘富ちゃん’こと、富田一彦先生著の教材、

『富田の入試英文法Ver.3 口語問題』(今は絶版)

から参考にして、それを韓国語の事情に当てはめて応用した解法の一つで、級を問わず、ハン検/TOPIKを問わず、会話文問題解法で使われています。

富ちゃん3

後続の2)以降も、同じように解きましょう。以降は、時制の一致にも注意ですね。

例えば4)で、배구 시합[排球 試合]という、もしかすると聞き慣れない方が多いかもしれない語があっても、それに注意さえすれば(過去時制)正解できます。

 

もちろん、問題文の聴解が余裕で、各選択肢もひと目見ればすぐ分かる場合は、そのまま解答しましょう。

私達はいつか、先の解法のような理屈を飛び越えて、韓国語会話ができるようになりたいですしね。

 

次の第4問は、前回以前の第6問で、ここも問題数が増えました(4問→5問)。

1)は文章形式で(問題用紙のメモ欄を見れば分かりますね)、選択肢を頼りに、話者にとって「電話番号」をどうしたのかと思いながら聞き取りましょう。

忘れたのか(①)ただ聞いたのか(②)分からなかったのか(③)、間違えたのか(④)ですね。

 

そして、これらに相当する語句を思い出しておきます。
(そのまま聞こえては来ないかもしれません)

このような準備が、4級合格をグッと引き寄せますね。

正答はで、パッチムの子音化(絶音化)が起こる部分もありますが、聞き取れましたか。

ふたを開けると、問題文の日訳を選ぶ問題です。

続く2)も文章形式で、メモ部分が先の1)と違い2行用意されていますね。

長めの文が聞こえてくるかもしれません。

 

 

各選択肢からは、それぞれの冒頭に注目し、いつの話なのかに注意して聞いてみます。

 

で、問題文からは、またパッチムの子音化(絶音化)が聞こえてきました。

今回の問題作成者は、これを特集したんでしょうか。

 

解答は、昨日から今日にかけての話なので、②「昨日:寝るのが遅かった」「今日:寝坊した」が正解です。

その後の3)も文章で、選択肢には②と④に「悲しい」があるので、このどちらかが正答なんだろうなと当て込んで、放送を待ちます。

 

要は、「悲しい」が先か後かですね。


「悲しい」が先だと分かるので、解答はこの文でできます。

4),5)の会話文でも、選択肢を利用して聞き取ります。

 

4)では、①「トイレ」②④「窓」③「鏡」をチェックし、これらの韓国語単語を思い出しておきます。

 

そして、それらをどうするか聞き取ります。

チェックした選択肢を見ながら聞いているので、メモはもう要りません。

解答は、男性がトイレの鏡の他に、窓も毎日拭かなければならないと訊いた後に聞こえる文句で、が正解です。

問題文と選択肢での、〔肯定 ⇔ 否定〕の言い換えは定番ですね。



では最後の第5問です。

旧形式・第7問が、3つの短い問題文に問いが一つずつという構成で、日訳問題が、5級と同じく無くなりました。

確かに、1つの問題文に1つの問いの方が、今の私達にとっては負担が少ないですね。

 

まず大切なのは、問題文が聞こえてくる前に、1),3)の【質問】をきちんと読んでおくことですね。

 

今から聞く会話文の内容を、【質問】からある程度思い描いておきます。

 

1)女性が明日すること

3)海に行くのに都合がいい日


その1)では、自然と女性の発話に注意します。

曰く、メガネが合わないらしく、そして最後の発話で「明日すること」を言っていますね。


①と③で、その 안경 を言っていますが、「メガネが合わない」なら、メガネは付けているので、買いには行きませんね。

 

問題は次の2)で、ただの内容一致なので、今から聞く問題文の内容が想像できず、選択肢も聞き取りなさいというので、形式だけでいえば難易度が高いです。

 

これは今まで、準2級で出されていた問題形式で、

今回の改定で2級,1級でも採用されたものです(厳密には‘復活’)。

 

 

これはメモが要るので、心してかかりましょう。

もちろん、全部メモる必要はありません。

メモの方法にも触れたいところですが、すると完全な解説にして書き示すべきなので、ここでは割愛します…

それにしても、男性の娘が書いた絵が犬に見えたけど、実際は牛だったってのは、まあ、娘が小さければ可愛らしいですが…

そして3)で、正答の曜日を直接言ってくれるとは限らないのが、ハン検に限らない、外国語検定試験のリスニング問題です。注意しましょう。

 

問題文を聞くと、実際にそうでしたね。

ふたを開けると、両人が都合の悪い曜日(주말[週末]も含めて)を挙げていって、聞こえてこなかった曜日が正解です。

 

2回聞かせてくれるので、1回目でそれに気づき、2回目の朗読で、聞こえてきた曜日を消していけばいいですね。

正答語句をそのまま言ってくれるわけではないのが、外国語検定試験リスニングでの常なので、この問題を通じて見直しましょう。


ちなみに、続く筆記試験は、聞き取り試験終了アナウンスがあってから見ることができるので、この間はマークミスの確認か、あとは深呼吸でもして、次の筆記試験に備えましょう。

 


ということで、4級・聞き取り問題の解答が終わりました。

 

綴り問題や日訳問題が無くなり、会話文,文章が増えたので語数がドン増えたので、続く筆記問題を解く前に疲れたかもしれませんね。

 

外国語リスニング環境が飛躍的に向上し、その制限が少なくなってきたので、まとまった文を聞き、おおよそでも理解できるようにすべき、というメッセージが込められている気がします。

 

おつかれさまでございました。

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