ハングル能力検定協会より、
問題文を載せないようにとクレームが入ったので、
その部分を削除しました。


[4級・聞き取り試験の解説・講評]

 

―前回との比較―

 

<難易度>前回並み。

 

<問題語数>前回と同じ程度。

 

<問題内容>前回とほぼ変わらず。

 

여러분,안녕하십니까?

 

まずは、問題音声をどれくらい理解できて、どう解答したかを確認しておきましょう。

俗に言う「聞いて分かる語句」の確認と、音が連なって出来た内容の理解度確認ですね。

 

ところで、試験問題解答のためのリスニングに限っては、
全て聞き取れないと解答できない(してはいけない)わけではありません。

ハン検聞き取り問題なら、正解するという目的を持って、
それのために必要な情報(ここでは[正答を出すための情報])を選別し、
背景知識も時に動員して、先を予測しながら、内容を要約する練習もしたいですね。
隅から隅まで聞き取れるようにするための練習は、これからの会話(実用韓国語)のためにです。

ハン検のリスニング練習は、

(1)全てを聞き取るリスニング練習(音読・シャドーイング・ディクテーション)

(2)試験問題解答のリスニング(正解するために狙いを定めた聴解)

この2本立てでやっていきたいです。

 

とにかく、これらのうち(2)を実現させるために、まず聞き取り試験の音声が流れ始めたら、

最初の聞き取り試験全体の説明(55秒)、さらには各問の説明(平均30秒)の間に、

選択肢を見ておかなければなりません。

 

現在の問題形式がもう長い間続いているので、

過去問を見ておけば、試験中の説明は注意して聞く必要が無いですね。

 

その間に、各選択肢をできる限りチェックしておきましょう。


余談で、講師は日本語ナレーションを長年担当されている方がとても気になっています。
是非お目にかかりたいと思っています。
講師がハン検受験を始めた1990年代末から、お声が変わりませんね!!


第1問は、絵説明文問題です。

  

【質問】も聞き取るので、それが何なのかが気になるところ、

通常、絵中の人が何かをしていれば、それを訊いてきます。

 

1)の【質問】がそのままですね。

正答/不正答の差は明らかです。

 

続く2)は弁当の絵で、しかもふたが開いているので、その中身も訊いてきそうです。

「弁当」は何でいうんだったかをまず思い出したいですね。

 

そしてその中身で、4級段階まで学んだ語句でいえるのは2つです。

そのうちの 생선[生鮮] が聞こえてきました。
初めて聞いた語だったら、ぜひ覚えましょう。

 

3)は、この絵から何について述べるだろうと、想像しにくいです。

絵中の情報量が結構あるからです。これは、リニューアル直後の前回もそうでした。

 

こういう場合は、主語を聞き取り、それに付いた(付随した)各語の正誤に集中しましょう。

① 모든 사람,②③두 사람,④ 네 사람 と聞こえてきて、あとは同じ解き方です。

 

これからは特に、連体形や補助用言を聞き取れるよう、

音声内容を十分確認した上で、音読・シャドーイング・ディクテーションに努めましょう。


では第2問で、説明している単語を聞き取る、説明語句問題です。

 

問題文が正答語を説明する文なので、問題文は自然と平易になり、
これを聞き取れることが、正解への条件になりますが、
問題文の文型は、3級とやはり若干の差があります。
指示語や ㄹ 때 、引用形に注意しながら聞き取ります。

 

この問題は、問題文をきちんと聞き取れるかに主眼が置かれた問題です。

各選択肢語の聞き取りは、言葉を選ばなければどうでもいいです。

もちろん、それらを聞き取れてはじめて正解できるわけですが、

これからの‘韓国語ぺラぺ~ラ’のためには、問題文をどれくらい聞き取れたかを振り返りましょう。

今回の出題では、ポイントとなるのがこれといってありません。

あえて挙げれば、④모르는 단어를 찾다 で、「辞書を引く」を사전을 찾다といいます。

 

찾다には、

[(対象{目的語}を自分の手中に)引き寄せる]

 

というコアイメージがあります。「돈을 찾다 = お金をおろす」の理由です。

それにしても、さすが韓国語ネイティブの林周禧[임주희]先生で、

사전 にある 어 の発音が美しいです。

 

 

 では、第3問の応答文問題です。

 

応答文とはいわゆる‘問答’ですから(全てそうとは限りませんが)、

事前の選択肢チェックをバッチリやっておき、疑問詞に注意しながら聞き取ります。

 

そう準備しておくだけでも正解率が変わってきます。

 

そして、将来会話ができるようになるためにも、

ある意味、筆記問題よりこれの方をバッチリ解答できるようにしたいですね。

たとえたった1往復の会話で、返答は文字で示されていてもです。

 

筆記試験での会話文問題は読解の要素が強く、実のところ形骸化している例が多いです。

他の試験では例えば、英検,中検,仏検には無いはずで(長文問題範疇の会話文は除きます)、

さらに、センター試験・英語でも、2018年度で筆記の会話文問題が無くなりました。

ハン検はそのあたり頑なですね(笑)

 

とにかく、これからの3級,準2級でもそうで、

会話文問題は聞き取り試験でより理解できるようにしていきましょう。

筆記試験で仮に出来が悪くても、そんなに気になさらないでください。

筆記での会話文はあくまで‘読解’で、実際の会話とはややかけ離れていたりするので。

まず1)で、冒頭に 네と 아뇨 が並んでいますね。

現実的には、問題文が聞こえてくるまでに、これらを押さえるのが限界でしょうか。

 

 

ただ、せめて後続の時制は押さえましょう。

①[現在],②[未来]③④[過去]

です。

言語を問わない、会話原則の一つ、

〔会話は、話題を変えない限り時制が統一される〕


を利用しようという解法です。

さらに、細かい内容は分からなくても、

それらがプラス的かマイナス的かを想像しておくのもいいです。

 

ここでは、プラス的/マイナス的で解答できます(좋은 일)。

各選択肢の細かな意味(訳)は、あまり関係無くなります。

続く2)も、同じように解きましょう。

音でキャッチできる過去時制に合わせれば、①と③の2択にできます。

 

最終的に正解できなかったとしても、このようにできるのが‘語学力’です。

5)も同じ解法でいけます。

ここは試験問題なので、時制の一致や話題内容、

あるいは今回は無用だった、発話の主語人称を問い質して、正確な理解に努めていますが、

私達はいつか、先の解法のような理屈を飛び越えて、韓国語会話ができるようになりたいですしね。

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